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​オシッコ(尿)検診でわかること

1.腎臓病やぼうこう炎をはじめ尿路系(腎臓、尿管、膀胱、前立腺、尿道)の結石、感染、腫瘍などの病気。

2.糖尿病や副腎皮質機能こう進症などのホルモンの病気。

3.門脈体循環シャント(注1)異所性尿管(注2)などの先天的・遺伝的な病気などの発見。

4.糖尿病性ケトアシドーシス(注3)胆管閉塞による黄だん(注4)など全身に影響する病気。

 

などの命にかかわる病気の発見につながることもよくあります。

​■検診プラン検診内容

*名古屋市獣医師協同組合監修

​​■尿中一般検査​

ウロビリノーゲン:腸内嫌気性菌によるビリルビンの代謝産物である。正常でも少し尿中に排泄される。高値の場合、肝・胆道系疾患の疑い、低値の場合、胆管完全閉塞の疑いがある。

(こんな症状に適している検査:溶血、肝・胆道系疾患の疑いの場合など)

亜硝酸:尿中に細菌が存在するか否かを調べる検査。

(こんな症状に適している検査:尿路感染など)

ビリルビン:ウロビリノーゲンと同様の項目を調べる検査。正常では尿中に排泄なし。

(こんな症状に適している検査:黄疸・溶血など)

ケトン体:脂質の代謝が活発になっているかを調べる検査。正常では尿中に排泄なし。

(こんな症状に適している検査:糖尿病性ケトアシドーシスが疑われる場合など)

​蛋白:尿中に蛋白質が出ているかを調べる検査。*検診コースによっては【UPC】検査で更に詳しく行う場合もございます。

(こんな症状に適している検査:腎機能不全・慢性腎臓病などが疑われる場合、 低蛋白血症(蛋白喪失性腎症)が認められる場合など)

​糖:尿中に糖分が出ているかを調べる検査。正常では尿中に排泄なし。

(こんな症状に適している検査:糖尿病・尿細管疾患などが疑われる場合など)

​潜血:出血の有無を調べる検査。
(こんな症状に適している検査:血尿・ヘモグロビン尿・ミオグロビン尿などが疑われる場合など)

白血球:尿路感染を疑いを調べる検査。
(こんな症状に適している検査:尿路感染・アレルギー性疾患・膠原病・薬物中毒・尿路結石・腫瘍などが疑われる場合など)

PH:尿が酸性かアルカリ性かを調べる検査。
(こんな症状に適している検査:腎・泌尿器疾患などが疑われる場合など)

​尿比重:尿中に溶けている溶液の濃度を調べる検査。
(こんな症状に適している検査:慢性腎臓病などが疑われる場合など)

■UPC

名古屋市獣医師協同組合の提供する尿検査には、通常の尿検査(病院で行われる簡易検査)に加え、UPC(尿蛋白クレアチニン比=おしっこに漏れ出てしまったタンパク質の指標)という検査項目を入れてあります。

この検査はとっても重要で、腎臓の機能に異常があると、オシッコで、本来排出しないものまで排出されてしまう恐れがあり、その代表的なものが“タンパク質”です。腎臓の糸球体部分に障害が起こると、本来糸球体を通過しないはずのタンパク質が通過してしまうことがあり、この漏れ出したタンパク質はさらに尿細管という部分を傷害し、病気の進行を早めてしまいます。ですから、尿中にタンパク質が出ていないかを調べることはとても大事な検査です。*UPCは病院内の簡易検査機器で測定が出ない為、病院でも外注検査なることが多いです。

【獣医師からのアドバイス】

一般的な尿検診で、腎臓の機能が正常か?尿結石や細菌の有無などを調べることができます。またUPCで尿に漏れ出たタンパク質を調べ、腎臓の状態を確認します。腎臓は再生しない臓器です。壊れてしまった腎臓は元には戻りません。また、3回のセットプランでは、​約3,4カ月を目途に定期的に採尿し、健康チェックをお勧めします。定期的に検診を受けることにより異常の早期発見・早期治療にもつながります。

■UCC

動物病院内で検査ができない特殊な尿検査になり(尿中コルチゾール・クレアチニン比)、副腎皮質機能亢進症を診断するための検査です。副腎皮質機能亢進症は、別名、クッシング症候群と言い、副腎から分泌される「コルチゾール」というホルモンが出すぎて、体に悪影響を与えている状態。症状が進行すると免疫力が低下、膀胱炎や皮膚炎などにかかりやすくなったり、糖尿病などの病気を併発したりするので注意が必要です。状態によっては、呼吸困難、神経症状、最悪の場合突然死の原因になることもあります。

・水を飲む量が増えたり、皮膚のトラブルが起こったりします(主に犬)。筋肉が細り、運動が難しくなったり、体重減少などのトラブルが起こったりします(主に猫)

【獣医師からのアドバイス】

UCCでは、動物病院内で検査ができない特殊な尿検査です。副腎から分泌される「コルチゾール」というホルモンが出すぎ、体に悪影響を与えていないかなどを調べます。ぼうこう炎や皮膚炎などにかかりやすくなったり、糖尿病などの病気を併発したりするので注意が必要です。また、最悪の場合突然死の原因になることもありますので、尿検診で調べておくことをお勧めします。

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