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前編:SFTSって知っていますか?お散歩中に忍び寄るマダニの脅威

  • 執筆者の写真: 名古屋市獣医師協同組合
    名古屋市獣医師協同組合
  • 8月30日
  • 読了時間: 3分

更新日:9月19日

🐾 そのお散歩、本当に安全ですか?

マダニが媒介する「SFTS」から、ペットと家族を守るためにできること


そのお散歩、本当に安全ですか?

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「室内飼いだから、うちは大丈夫」

「公園や草むらは好きだけど、感染症って本当にあるの?」

「もしペットから家族にうつったら…」


こうした声は、実際に多くの飼い主さんから寄せられます。


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大丈夫。それは“あなただけの悩み”ではありません


私が関わってきた飼い主さんの中にも、同じように「油断していたら…」と不安や後悔を口にされる方が少なくありません。

感染症は「知っているか」「備えているか」で、大きく未来が変わります。


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この記事でわかること


・SFTS(重症熱性血小板減少症候群)のリスクと実際の事例

・室内飼いでも注意すべき“見えないリスク”

・今日からできる、具体的な予防アクション


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「SFTSって、どんな病気?」

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、マダニが媒介する命に関わる感染症です。

特に犬や猫にとっても致死率が高く、人にも感染する点が大きな脅威です。


・ヒト:致死率 約30%

・犬:致死率 約40%

・猫:致死率 約60%


実際の事例では──

「近所の草むらを散歩しただけなのに…」

数日後にペットが高熱と嘔吐を発症し、その看病をしていた家族にも感染が及んでしまったケースが報告されています。


これは 「ペットだけの病気」ではなく、家族全体の命に関わる問題 です。


SFTSって、どんな病気?

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室内飼いでも安心できない理由


「うちは室内飼いだから大丈夫」── そう思っていませんか?

実は、完全室内飼いでもリスクは存在します。


✔️ 飼い主さんの靴や服に付着して持ち込まれる

✔️ ベランダや網戸越しでの動物との接触

✔️ 同居している犬からの持ち込み

✔️ 脱走や災害時の避難で屋外と接触


特に猫の場合、SFTSの致死率は60%と非常に高く、決して油断できません。


室内飼いでも安心できない理由

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今日からできる、具体的な一歩


* 散歩後の体チェック(特に耳や内股)

* 季節ごとのマダニ・フィラリア予防薬の使用

* 定期的なワクチン接種

* 不安を感じたら、すぐに動物病院で相談


「知る」ことが第一歩。そして、「行動する」ことがペットと家族を守る唯一の方法です。


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最後に・・・・


ペットが笑えば、家族も笑う。

その日常を守るのは、飼い主さんの小さな一歩です。

「また今度」ではなく、“今すぐ”できる予防 から始めてみませんか? 後編では、他の感染症や予防習慣について紹介します。


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まとめ


・SFTSはペットから人へ広がる命に関わる感染症

・室内飼いでもリスクはゼロではない

・散歩後のチェックと病院での予防が最大の防御


👉 もし「うちの子も大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、かかりつけ医にご相談ください。


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